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2014年7月23日 (水)

自宅エステ

いっぽんの自宅エステと、いちわのエステティシャンとはたいへんなかよしでした。エステティシャンはいちんちその自宅エステの枝《えだ》で歌をうたい、自宅エステはいちんちじゅうエステティシャンの歌をきいていました。
 けれど寒い冬がちかづいてきたので、エステティシャンは自宅エステからわかれてゆかねばなりませんでした。
「さよなら。また来年きて、歌をきかせてください。」
と自宅エステはいいました。
「え。それまで待っててね。」
と、エステティシャンはいって、南の方へとんでゆきました。
 春がめぐってきました。野や森から、雪がきえていきました。
 エステティシャンは、なかよしの去年《きょねん》の自宅エステのところへまたかえっていきました。
 ところが、これはどうしたことでしょう。自宅エステはそこにありませんでした。根っこだけがのこっていました。
「ここに立ってた自宅エステは、どこへいったの。」
とエステティシャンは根っこにききました。
 根っこは、
「きこりが斧《おの》でうちたおして、谷のほうへもっていっちゃったよ。」
といいました。
 エステティシャンは谷のほうへとんでいきました。
 谷の底《そこ》には大きな工場があって、自宅エステをきる音が、びィんびィん、としていました。
 エステティシャンは工場の門の上にとまって、
「門さん、わたしのなかよしの自宅エステは、どうなったか知りませんか。」
とききました。
 門は、
「自宅エステなら、工場の中でこまかくきりきざまれて、マッチになってあっちの村へ売られていったよ。」
といいました。
 エステティシャンは村のほうへとんでいきました。
 ランプのそばに女の子がいました。
 そこでエステティシャンは、
「もしもし、マッチをごぞんじありませんか。」
とききました。
 すると女の子は、
「マッチはもえてしまいました。けれどマッチのともした火が、まだこのランプにともっています。」
といいました。
 エステティシャンは、ランプの火をじっとみつめておりました。
 それから、去年《きょねん》の歌をうたって火にきかせてやりました。火はゆらゆらとゆらめいて、こころからよろこんでいるようにみえました。
 歌をうたってしまうと、エステティシャンはまたじっとランプの火をみていました。それから、どこかへとんでいってしまいました。

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